50代で転職した先は「見目麗しいメンヘラ上司」のワンマン現場!?私が「観察者」になった日

転職

50代での転職。それは人生の最終章をどう締めくくるか、という大きな決断です。
「これまでの経験を活かして、穏やかに、かつ確実に貢献しよう」
そんなささやかな期待を抱いて飛び込んだ先で私を待っていたのは、都心の一等地にあるきれいなオフィスと、そこに君臨する「麗しき独裁者」でした。

新天地への高まる期待を裏切るように、入社してすぐに、仕事のスキルよりも「ボスの機嫌」を乗りこなすサバイバル能力が求められる現場なのだと悟りました。
心が折れそうになったあの日から、私は「被害者」として傷つくのをやめて、「観察者」として乗り切る道を選びました。この記事は、理不尽な現場を乗り越えるための、「視点の切り替え方」の記録です。

前任者に突きつけられた「退職勧告」という名のクビ宣告

新しい環境に慣れようと必死だった入社早々、私はこの職場の「裏の顔」を突きつけられることになります。

入社早々に聞かされた「前任者の悪口」

ボスである女性上司は、初対面の私に眩しいほどの笑顔でこう語りました。
「前任者は本当に能力が低くて、かなり苦労させられたの。あなたのような経験豊富な人が来てくれて、本当に助かったわ」

初めは自分への期待だと受け止めていましたが、日が経つにつれ、前任者のエピソードへの違和感が無視できなくなりました。それは単なる愚痴ではなく、一人の人間を徹底的に否定する言葉の数々だったからです。

「次は自分の番だ…」50代新人を襲う冷や汗

しばらくして知った事実は、「前任者は自ら辞めたのではなく、退職勧告という名のクビ宣告を受けて追い出された」ことでした。

「前任者を追い詰めた末に冷酷に切り捨てた」ことに、背筋に冷たいものが走りました。それまで抱えていた漠然とした不安が、「恐怖」へと姿を変えた瞬間でした。

見目麗しき「メンヘラ上司ちゃん」の裏の顔

そのボスは、一見すると完璧なキャリアウーマンそのものでしたが、すぐにそのメンヘラっぷりを目の当たりにするのでした。

まるで「大女優」?完璧すぎる外面と社内でのギャップ

メンヘラ上司ちゃんは見目麗しく、仕事は誰よりも爆速で片づけていく、本当に切れ者です。社外からの評判は「スマートで頼れるリーダー」で統一されています。

しかし、ひとたび内面に目を向けると、表の顔とは凄まじいギャップがありました。自分の思い通りにならないと露骨に不機嫌な顔をし、ささいなミスを人格否定にまで繋げて糾弾する。
まさに、社外向けの顔と社内向けの顔を使い分ける「大女優」のような振る舞いでした。

「空気」と化す同僚たち

そんな彼女の支配下で、同僚たちは「存在感を消す」ことで自分たちの身を守っていました。メンヘラ上司ちゃんがオフィスにいる間、その一挙手一投足を皆が静かに注目し、機嫌よく話し始めればご機嫌うかがいの返答をし、不機嫌そうにPCに向かっている間は皆も黙々とPCに向き合い、息苦しいほどの沈黙がオフィスを支配しています。

「火の粉を避け、いかに空気と同化するか」を競い合うような、あまりにも異様でシュールな緊張感が、そこには漂っていました。

「ボスのミス」も50代新人のせい!?見せしめイベント勃発

そんなひりひりとした緊張感の中でなんとか仕事をこなして数ヶ月、とうとう新人の私が「見せしめイベント」の主役に立たされる日がやってきたのでした。

指示通りにやったのに…発覚したボスの判断ミス

ある日突然、メンヘラ上司ちゃんからの見せしめイベントがはじまりました。さかのぼること数ヶ月前、他でもないメンヘラ上司ちゃんの指示で行った業務のミスが発覚し、「あなたこの処理方法知らなかったの!?」と突然叱責がはじまったのでした。

職場中に響き渡る叱責

残念ながら彼女の辞書に「自分のミス」という文字はありません。「なんでこんな初歩的なミスをするの!?」「今すぐ修正して今後の影響を報告用にまとめて!」と静かなオフィスにメンヘラ上司ちゃんの声が響き渡ります。

「完璧な私を補佐できないあんたが悪い」という驚異の論理を突きつけられた私は、その理不尽の極致を前にして、頭の中で何かが「パチン」と弾けたのでした。

そしてこの見せしめイベント後、メンヘラ上司ちゃんに「使えない50代新人」と認識されてしまったようで、事あるごとに標的にされるようになりました。

「理不尽な現場の観察者」の覚醒

この日の夜、一連の流れを思い返しながら、こんな職場は今すぐやめた方がいいけれど、このまま退職するのはあまりにも悔しい、何か一矢報いる方法はないか、と考え始めました。

「真面目に付き合うのはやめよう」

怒り狂う彼女を客観的に思い返したとき、ふと思ったのです。「ああ、この人は自分のプライドを守るために、ここまで必死に攻撃しなきゃいられないんだな」と。
そう思ったら真っ向から傷つくのが馬鹿馬鹿しくなりました。心の中の「被害者」が、そっと身を引いた瞬間でした。

ノートに刻む「観察記録」

私はその日から、自分の立ち位置を「真面目な新人」から「異常な組織を記録する観察者」へと変えることにしました。ボスの不機嫌が始まったら、ノートを取り出してボスの言動や行動を淡々とメモしていきます。

「〇月〇日〇時、メンヘラ上司〇〇の件で「なぜこんな処理をした?」と責任転嫁。上司の指示の証拠あり」
「〇月〇日〇時、メンヘラ上司「その年でこんなことも知らないの?」と嘲笑」

不思議なもので、こうして「観察記録」を取り始めると、恐怖を感じていた光景がどこか滑稽な人間ドラマのように見えてきました。そしてこの「観察記録」を取りだめしつつ、じっとチャンスを待つことにしました。

今、理不尽な現場で耐えているあなたへ

50代で放り出された孤独で理不尽な戦場では、真面目すぎる人ほど心が擦り切れてしまいます。
残念ながら相手を変えることはできませんが、自分の「視点」を変えることで、自分の心を守ることが可能になります。

もし今、あなたが苦しんでいるのなら、心の中に「防弾ガラス」を立てて、相手を「観察対象」として眺めてみませんか?少しでも心が軽くなったら、そこからゆっくりと、安全な脱出に向けた準備を始めましょう。

私たちの人生は、誰かの機嫌に振り回されるためにあるのではないですからね。

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